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大学受験勉強法・受験対策における教科書学習のすすめ
大学受験の勉強法に関することでまず迷うのが、独学で大学受験を目指している方も、そうでない方も何を使って勉強をしていけばいいのかということですよね。大学受験勉強、対策としてまず何を使ったらいいの?、何をやったらいいの?教科書?参考書?と迷われている方は是非参考にしてください。
このコンテンツでは教科書と参考書のメリット、デメリットを客観的に分析するとともに、教科書学習や参考書学習の注意点、さらには教科者や参考書について安易に主張される点に関する注意点をまとめました。
教科書学習・参考書学習のメリット・デメリットの比較
【参考書学習と教科書学習のメリットとデメリット】
大学受験の勉強法や対策として参考書学習が優れているという趣旨の話をよく耳にする方も多いと思います。しかし、基礎固めの段階から参考書をベースとして利用した受験勉強には弊害もあります。 この点について考察しましょう。
参考書のメリット
■教科書に比し著者が自由に書けるものゆえ、教科書よりわかりやすい部分があるものもある
■全体像の把握やその科目のとっかかりとして優れたものがある
■共通テストしか利用しない科目については有益なものがある
という点が大きなメリットとです。
参考書のデメリット
教科書に比し著者が自由に書けるということは逆に
■受験知識として必要なこと以外が多く書かれがち
■分野に偏りがある場合がある
■著者の考えやクセによってある部分はわかりやすいがある部分はわかりにくい(詳しくない)という形になってしまいがち
という欠点があります。
これはあくまで教科書と比較した場合の、比較での欠点ですので、教科書の特性についても考察しましょう。
教科書のメリット
教科書の特性として
■高校履修範囲について過不足なく触れられている。
⇒共通テストは当然ですが、試験問題は原則としてこの範囲から作成されるものです。知識の上限が定まっているので教科書をやりすぎて試験に落ちたという馬鹿なことは絶対に起こりません。
参考書のように不必要な情報が多いモノに比べ、不必要なものがないのが教科書です。
■教科書として一般に使用されているものは、しっかりとしたチェックを受けていますので、分野に偏りがないように作られています。大学入試試験問題の基礎となる高校履修分野についての偏りがないのです。受験基礎をまんべんなくつけるという観点から優れています。
■上記理由から、著者の偏った見解や興味のある分野だけ詳しかったり、ページ数を割いたりという個人的な主観が入りにくいのが教科書です。
さらに教科書のメリットを付け加えると、
■教科書の構成は読み進めることにも配慮して構成されているということ ⇒したがって理解するという点で優れている
■全受験生共通の知識であるということ ⇒したがって出題側の大学も当然教科書で扱っている知識を基礎として問題を作成するということ
です。
大学受験勉強法における参考書学習が最も優れているという主張の論理矛盾
参考書を使うにしろ同一レベルのものはあれこれ使うのではなく、1冊に絞って繰り返すべきということはよく聞くと思いますが、
現役生なら教科書があるのに、浪人生なら一度教科書で学んでいるのに、あえて参考書を利用して勉強するということは、余計なもう一冊を勉強しているということになりますよね。
この事自体、論理的に矛盾していませんか?
大学受験勉強法における教科書学習の重要性
以上の根拠から現役生であろうが浪人生であろうが、再受験生であろうが、受験基礎を身につけるのには教科書をおすすめします。
弊社東大理三合格講師槇も東大理二首席合格講師大久保、東大文一合格講師沼尾もともにこの点について異口同音に、受験基礎を身につけるには教科書学習を勧めています。
上記参考書の特徴と教科書の特徴をしっかりと分析すれば理論的根拠は明確ですよね。
もちろんどうしても教科書が合わないとか、参考書がいいという人には強制はしませんし、既に参考書で勉強を進めている方は上記弊害に配慮して勧めてくだされば結構です。
ただ、高校1、2年生や問題演習に入るための基礎を固めたい高校3年生は、教科書や教科書棒用問題集を中心に勉強を進めることで問題はありません。 安易に参考書を買う必要も使う必要もないです。
浪人生や社会人受験生でどうも基礎知識の学習がしっくりこないという方は教科書の利用も視野に入れてみてください。
大手書店なら一般的に利用されている教科書の教科書ガイドは手に入りますので、例題や章末問題の解答・解説に困ることはありません。
実際に、教科書・教科書棒用問題集で受験基礎を身に付け、過去問演習に取り組む橋渡しとして1、2冊の問題集を挟み、その後本格的な過去問演習に入っていくという形で難関大学に合格している、高得点を獲得している人というのは多いです。
この点については「受験の叡智」【受験戦略・勉強法の体系書】 の年間計画やスケジューリングの章をしっかりとご覧ください。
高い実力と大きな効率を手にできます。
基礎知識の習得段階で世間一般で進められているからといって安易に参考書を利用する必要は一切ありません。
いろいろ迷ったら教科書と傍用問題集をしっかりやってください。
大学受験勉強法における教科書学習の注意点
冒頭の「大学受験勉強・対策における参考書のメリット」の部分でも述べましたが、
参考書には、
■全体像の把握やその科目のとっかかりとして優れたものがある
■共通テストしか利用しない科目については有益なものがある
ということも確かです。
特に社会科目に関してはこの点が顕著なものがあります。
この点の詳細は「受験の叡智」【受験戦略・勉強法の体系書】 に詳しく書いていますのでそちらをご覧ください。
参考書学習における安易な主張に惑わされるな!
最後に。
参考書は決して悪いものではありません。上記はあくまで基礎の習得段階において教科書と参考書を純粋に比較した場合のお話です。 ここを誤解しないでいただきたいのですが、個人が作った何かをまとめた資料等よりも参考書の方が遥かに優れていることは間違いのない事実です。
市販されている参考書というのは一般に多くのチェックを経たのちに出版されます。そして、定評のある参考書・問題集というのはなぜ優れているのかといえば、偏りが少なく網羅性にかけるところも少ないからです。
よくあるのが、定評のある問題集や参考書に対し「あの参考書は無駄が多い」「○○は無駄が多すぎて使えない」といった発言をする人が受験生側、指導側問わず存在するようですが、 「無駄が多い」というのであればその無駄な部分はどのような根拠で何が無駄なのか一体その人は明確に理解できているのでしょうか?根拠を持った説明ができるのでしょうか? それが明確にわかっているなら、説明できるならその部分だけ使わなければいい話ではないですか?
さらに、そもそも何が大学入試において無駄か否かは大学受験において最高到達点に達した圧倒的実力者しかわかる性質のものではありません。 そこまでの実力があって初めてわかることです。
その実力も結果もないのに、経験を積んだ、しかも時間をかけて分析された予備校の先生方が書いた問題集や参考書が使えないだとか無駄が多いといえる根拠など何もありません。 この点も様々なものに惑わされないことが重要です。
市販の問題集、参考書、過去問集についてどのような内容でも教えることが出来るのであるならそんなことを言う必要はありません。 「無駄」な部分を明確に指摘すればいいだけです。本当にそれがわかるのなら。
話が少し脱線しますが、弊社、叡学舎・叡学会(株)合格の天使の指導では受講生が今までつかってきた、使っている問題集や参考書に特に問題がなければ個々人の年間計画を立てる際それを基準にします。 これはどんな市販の問題集や参考書であっても科目・質問数・質問事項無制限で説明指導、回答指導、添削指導が出来るからです。
一番大事なことは、何を使うにしろ、合格に必要なことをしっかりと基礎知識、理論から身につけることであって、参考書という単なる道具にとらわれる必要はないということです。 ただし、基礎の習得段階において自学自習で勉強をすすめていくには今まで述べてきた根拠から教科書学習をおススメしますというお話です。
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